オルソケラトロジーのデメリットとリスク
オルソケラトロジーの角膜矯正はコルセット効果といわれるように特殊なレンズ
を使い、角膜を凹レンズ型に形状を変えることで屈折異常を正常化させて視力
を矯正するというものです。
オルソケラトロジーも他のさまざまな治療法と同じく、治療に対しての適性や
効果の違い、デメリットや副作用というものがあります。
オルソケラトロジーのマイナスの側面も見ておく必要があるのです。
■ オルソケラトロジーのデメリットとリスク
○ 強度の近視・乱視の状態によっては治療できないケースがある
オルソケラトロジーの効果が最大限に発揮されるのは軽・中度の近視の場合で、
屈折度数が−5D以上になると視力矯正効果にあまり期待できなくなります。
また、乱視もひどいものはオルソケラトロジー用のレンズが対応できないことが
多いため視力矯正効果がうまく出ないということあります。
屈折度数−5Dの視力というのは、だいたい20cm先のモノが見えるかどうかの
レベルなので、自宅で調べるときは本を立てて、その字が20cm離した距離で
見えるかで計ります。
○ 装用開始からしばらくは視力が安定しないことがあること
未成年の場合、角膜が柔らかく角膜の形状も変わりやすので、オルソケラトロジー
の効果が出るのが非常に早いという特徴があります。
ただし、基本的にオルソケラトロジーは視力矯正手術と違い即効性がなく年齢や
近視の強度によって視力が安定するまでに時間がかかるというのが普通です。
○ 目の状態がオルソケラトロジーに不適応の場合は治療が受けられない
円錐角膜、重度のドライアイ、角膜結膜疾患などの眼病を持っている方や角膜の
カーブが極端にゆるい、またはきついと効果が出にくいということで不適応になる
ケースがあります。
○ オルソケラトロジーのコンタクトレンズがもたらすリスクと合併症
オルソケラトロジーのレンズは従来の昼間装用ハードコンタクトレンズと同じ程度
のリスクを伴うと言われています。
ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズやカラーコンタクトレンズと比べて
酸素透過性、汚れのつきやすさ、ケアの仕方と格段に扱いやすく安全性も高い
のですが、それでもケアを怠るとさまざまな合併症を引き起こす原因となります。
コンタクトレンズを医師の指示通りにケアしないことが招くリスクとしては
◇ 角膜血管新生
コンタクトレンズの長期装用により、酸素不足が続くと、酸素不足を補おうと白目の
血管が角膜に侵入します。
◇ 巨大乳頭結膜炎(GPC)
上まぶたの裏側にぶつぶつができるアレルギーの一種です。コンタクトレンズに
付着するタンパク質の汚れに反応することが多いようです。
◇ 角膜潰瘍
角膜上皮の障害の重度。細菌やカビが角膜に進入した結果、角膜が白く濁って、
角膜穿孔( 角膜に穴があき、房水が流出する)をおこすこともあります。
◇ 流行性角結膜炎
ウイルスで感染し、目が充血し、まぶたが腫れ、涙や目やにが出ます。毎日の
ケアを怠ったり、汚れた手でレンズを扱うと感染するということです。
○ 治療を行う眼科医の未熟さが引き起こすトラブル
レンズケアを怠ったことによる眼病がオルソケラトロジーのトラブルの大部分ですが
未熟な眼科医や経験のない眼科専門医にオルソケラトロジーのレンズを処方された
結果、乱視や光のにじみなどの症状がでることがあります。
極端な例ですと中国ではオルソケラトロジー用ではないコンタクトレンズを使用した
ため患者が失明したということがあったそうです。